科学史上最悪のスキャンダル
こちらはMixiの日記に12/5に載せたものです。
−− 科学史上最悪のスキャンダル −−
先月、イギリスのある著名な科学者の千通を越すe-mailや研究データ・プログラムが何者かによってリークされ、欧米のメディアを駆け巡っています。リークされた情報が発端となり地球温暖化を巡る世界規模の不正が暴かれ、イギリスとアメリカの議会も重い腰を上げ調査に乗り出しました。誰が名付けたのか、事件は“Climategate”と呼ばれています。
リークされたメールは、地球温暖化研究の世界的権威Philip Jones教授のもの、彼はイギリスのEast Anglia大学・気象研究所(CRU)所長です。問題となっているメールは欧米の新聞などで読むことができますが、要点を挙げると、
・CRUが行っている世界各地の気温観測の結果を多数の科学者で不正操作し、温暖化を演出していた。
・40人以上の著名な科学者で学会誌の査読班を作って主要ジャーナルを乗っ取り、温暖化を否定する論文を却下していた。
・イギリス気象庁やBBCを味方に付け、IPCCすらコントロールしていた。
Foxニュースでは“温暖化に否定的な研究者の博士号を取り消すよう大学に圧力をかけていた”とも報じていましたが、やりたい放題だったようです。Climategateで最も深刻なのが、データ不正。CRUの観測結果は国連IPCCで地球温暖化を示す最も重要なデータとして採用されていますが、Jones教授のメールによると、
“MikeがNatureに載せた論文で使ったトリックを使い、私は1961年以降の平均気温の温度低下を隠した。”
MikeとはPennsylvania州立大学のMichel Mann教授、Al Gore元副大統領の盟友でIPCCの超大物、20世紀の急激な温暖化を論文に発表し世界中の注目を浴びた男です。メディアの追及に対し、渦中のMann教授は、
“トリックとはうまい方法という意味で、不正を行ったわけではない”
と弁明していますが、調査しようにもCRUの原データは消去されてしまった模様。データの消去自体、情報公開法への重大な違反ですが、幸か不幸かClimategateで流出したプログラムから彼らがどんな“トリック”を使ったのか知ることが出来ます。
yrloc=[1400,findgen(19)*5.+1904]
valadj=[0.,0.,0.,0.,0.,-0.1,-0.25,-0.3,0.,-0.1,0.3,0.8,1.2,1.7,2.5,2.6,2.6,2.6,2.6,2.6]*0.75
これは20世紀の気温をグラフ化する際、CRUの副所長(Keith Briffa教授)が使ったスクリプトの核心部分。1行目で1904〜94年を5年ずつに区切り、各区間の気温(実測値)に2行目の数字を加算しています。即ち1904〜24年は加算なし、1929〜49年は(温暖期なので)温度を引いて低く見せ、その後は徐々に気温を底上げし1979年以降は1.95度(2.6×0.75)も下駄を履かせてます。20世紀に気温が急激に上昇したのは二酸化炭素のせいではなく、イギリスの片田舎の密室で行われた歪曲のため。この部分を取り除くと、過去100年間で地球は寧ろ寒冷化していたそうで。
不正は他にも次々と見つかっています。現在よりずっと気温の高かった中世温暖期を“なかったこと”にしていたり、大昔の気温を見積もる際に暑かった年を統計から外したり・・・
IPCCではCRUの“急激な温暖化”ばかり注目されていますが、氷床コアや木の年輪、衛星を使った測定では有意な温暖化は観測されておらず、特に二酸化炭素による温室効果の一番の証拠となる“10 km上空の温度上昇”は気球観測によって明確に否定されています。アメリカ航空宇宙局(NASA)の気温観測は地球温暖化を支持していますが、後述するようにNASAもデータ不正が発覚しており信用に値しません(NASAは単純なミスだと主張)。
実際のところClimategateは氷山の一角に過ぎず、世界中で“魔女狩り”が始まっています。例えば次のグラフは、ニュージーランドの気温変化。
グラフ(上)はニュージーランド水圏大気研究所が発表していたもので、20世紀に急激に温暖化していますが、別の科学者がデータを再調査したところCRUと同種の不正が見つかり、実際の気温変化はグラフ(下)だったというわけ。
そして下のグラフは、Global Historical Climatology Network(GHCN)が公開している世界各地の気温データのうち、オーストラリアの気温観測ステーションの一つ。GHCNの気温データはIPCCでも公式採用されていますが、オーストラリアの科学者が消されずに残っていた現地の観測ステーションの生データを調べたところ、GHCNで公表されている“100年間で1.2℃の温暖化(赤線)”どころか、本当は0.7℃も寒冷化(青線)していたことが分かり。
何者かがデータに細工したようです。
GHCNは南極の平均気温を算出する際にも顕著な温暖化を示す一つの観測ステーションのデータだけを採用し、温暖化を否定する他のステーションのデータは破棄していたそうで。
疑惑はアメリカにも飛び火し、Obama政権の科学技術顧問John HoldrenはCRUの不正への関与が疑われていますし 、天下のNASAも気温データの操作が指摘され訴訟に発展しそうです。NASAは過去のアメリカの気温を不当に低く改竄したり 、昨年、『観測史上、最も暑い10月だった』と発表した際は、10月の気温データに9月のものを混ぜていたことが発覚しています。
またアメリカ海洋大気圏局(NOAA)は全米各地に気温観測ステーションを設置していますが、市民が調査を行ったところ、大平原や荒野に設置されているはずのステーションがいつの間にかアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くに移動されており(下の写真)、全米のステーションのなんと89%が不適切な場所に置かれていたそうで。
アメリカが急激に温暖化したのは、観測ステーションを熱源の近くに移動させたから!?
NASAもNOAAも、原データの公開を一切拒否しています。もはや個人レベルの捏造ではなく、研究機関・業界がグルになって不正を働いているとしか思えません。出るわ出るわで、IPCCは“国際ペテン師学会”と名前を変えるべきかも。
同僚の一人は、
“Intergovernmental Panel of Cons and Criminals にすれば、IPCCのままで済む”
と、きっついアメリカンジョーク。温暖化の恐怖を散々煽ってきた学会とリベラル派の政治家はClimategateの火消しに躍起になっていますが、今回は揉み消すには話が大きくなりすぎたかもしれません。Copenhagenの会議は始まったものの、京都議定書やIPCCが最大の拠り所としたCRUの観測結果はもはや極めて疑わしく、世界のあちこちで不正が見つかっている状況で、二酸化炭素削減を話し合う意味はあるのでしょうか?
East Anglia大学はCRUの温暖化観測で注目され20億円以上の研究費を獲得していますし、NASAに至っては温暖化研究で年間1千億円もの予算が下りています。Climategateは、良心の呵責に耐え切れなくなった内部の科学者がリークしたのではないかと噂されていますが、人生を棒に振ると知っていて、彼(彼女?)はどんな思いで告発に踏み切ったのでしょう・・・
イギリス・アメリカの議会は調査を開始しましたが、今度こそ真実を明らかにしてもらいたいものです。
−− 地球温暖化とは何だったのか −−
大気中の二酸化炭素濃度と地球温暖化の間に相関があることは古くから知られており、Al Goreの映画でも強調されていましたが、実際はどうなのでしょう?
次の図は昨年の日本物理学会誌(vol.62)に掲載されたグラフで、寒冷期が終わり地球が温暖化した1970年代以降の二酸化炭素濃度と世界平均気温の変化を比較しています。
確かに相関はありますが、よく見てみると気温変化(赤)が二酸化炭素の濃度変化(黒)に1年くらい先行していることが分かります。従って、二酸化炭素が地球の温暖化を引き起こしたのではなく、因果関係はその逆で、
『地球の気候変動が大気中二酸化炭素の濃度変化を引き起こしている。』
日本物理学会誌の記事にも書かれていましたが、海水中には大量の二酸化炭素が溶解しており、気温の上昇に伴って海水中の二酸化炭素が大気中に放出されたと理解すべきでしょう。ソーダを温めると炭酸が抜けるのと同じ原理です。
そもそも人間起源の二酸化炭素排出量は、自然界全体の僅か2〜3%にしか過ぎません。二酸化炭素が増えると濃度に比例して森林・海洋への吸収も増加するため、
『産業革命以降、人類が排出した二酸化炭素が大気中に蓄積されて…』
というIPCCの主張は間違い。正しくは“炭素循環”で考える必要があり、濃度に関わらず毎年30%の二酸化炭素が自然界に吸収されるため、1年前に排出された二酸化炭素は49%(0.7×0.7)、10年前に排出された二酸化炭素に至っては現在では2%(0.7×0.7×0.7…)しか大気中に残っていません。従って人間が排出を続けても大気中の二酸化炭素の総量は無限に増え続けるわけではなく、年間排出量の高々2年分に収束します(等比級数の和)。
それでは、地球の気候変動を引き起こしているのは何なのでしょう?
答えは、空を見上げると見つかります。
上の図はOregon大学のグループの論文、過去100年間の日射量と北極の気温変化をプロットしたものですが、非常に良く一致しています。
『地球の気候変動の主因は太陽活動である』
その結論を、私も支持します。
地球温暖化とは、一部の科学者が研究費を取るため“二酸化炭素で地球が温暖化している”と言い出し、環境団体や原発推進派が乗っかり、マスコミが恐怖を煽り、政治家が宣伝に利用して既成事実化された。それに環境技術で先行するヨーロッパ各国、権力を強化したい国連、そして排出量取引で大金を手にする途上国が飛び付いた。一番損したのは日本で、“排出枠”とやらを購入するのにチェコやウクライナに数百億円もプレゼントしてますし、京都議定書を遵守するため今後5年間の排出量取引で最大1.7兆円もの富が日本から流出する。ストーリーは筋書き通りに進みましたが、この10年間、地球は寒冷化してしまった・・・
『人間が排出した二酸化炭素による地球温暖化は科学的根拠に乏しい』
アメリカでは“Oregon Petition”に3万人を越す科学者が署名していますし、私も同僚たちと共にサインしました。
“王様は裸だ!”
そろそろ叫ぶ時ではないでしょうか。
※地球の気候変動の原因には諸説あり、宇宙線による雲生成などが有力な説として注目されています。ただ、少なくとも太陽活動(黒点数)と地球の気温との相関は断定できると思います。